最近様々なレベルのデザインの仕事を行なっていると、つくづくデザインって面白いなって思います。

例えば大企業系の仕事の場合ですと、不特定多数のユーザーを考えるあまり、市場の中でのオリジナリティーが出しにくくなっており、なんとか頭半分でも他社よりも抜けた商品を開発したいと考えています。革新的な技術やサービスが取込まれたものは別ですが、ただその場合頭一個分飛び出してしまうと、一部のマニアには評価されても、大企業が欲している「数を売る」といった目標には到達しないケースが多々あります。

また、中小の会社の場合ですと、頭一個でも二個でも飛び出して、とにかく自分たちの存在意義を市場の中で作っていかないと事業として存続できないというケースが多くあります。

一見違って見えるスタンスも、共通している事があります。それは作り手の「売れる物を作りたい」「使う人に喜んで欲しい」といった気持ちです。そういった気持ちが溢れる中で行なう<デザイン>は、最近つくづく楽しく感じられます。

きっとそれは一昔前のデザイナーよりも、今日の方が多岐に渡る期待が込められているからだと思います。ただ単にスケッチを描く事から脱皮し、発想や商品評価の手法、戦略としてデザインを取り入れた販売広告、市場を飽きさせない商品展開などなど、今まで企画マンや設計者に委ねていた領域にまで広がっています。

ただ、天才と呼ばれるデザイナーは今でも絵だけでも充分存在感を発揮しつつ、世の中をリードしています。悲しいかなそうじゃない自分は(笑)、そういった天才の仕事の仕方をただ真似るのではなく、様々な要素を加えてデザイン提案を行なうようにしています。

(時間かけて作り上げたロジックも天才の一筆にかなわないケースも多々あります)

そういう意味で、当社のデザイン提案は生活者の視点に立った物にしていきたいと考えています。それにはまずは「自分が上質な生活者であること」、その次に「生活者の意見を聴く術をを持っている事」、そして最後に「それを解釈し発想できること」という事になるかと思います。

決して、「生活者の意見を聴く=生活者が欲しい物が作れる」ではありません。失礼な言い方になりますが、生活者は不満や、改良の要望は持っていても、新しい未知のイメージやアイデアは持っていません。よって生活者との会話の中で、潜在的に持つ要望を形にするのが、プロとしての私たちの仕事だと思っています。

いずれにしても、自らも生活者として地に足のついた、生活が楽しく、豊かになる提案を行なう事を心がけます。